Impression "Legal"rise

°˖✧R3予備試験・R4司法試験合格✧˖° 《コストを最小限に抑えて司法試験・予備試験合格》を実現させるブログ

2021(令和3)年度京都大学法科大学院 再現答案②民法・民事訴訟法

京大ローの再現答案構成を作成しました。今後受験される方の参考になればと思います。また、得点開示がされれば得点についても可能な限り公開しようと思っています。

なお、答案構成は試験場で実際に答案構成用紙に書いたものではありません。以下の答案構成はむしろ「書いた答案の要約・レジュメ版」のようなものとなっています。また、再現は試験当日に作成したものに1か月半くらいたった後加筆修正したものです。この点ご留意ください。

()部はそのときの感情を、※以下は間違っている部分を、そして{}は※以下の間違いを正したものです。また、…の論点を書いた、という場合は、文頭に〇印をつけています。

 

民法

第1問

問1

第1.AがDに対し抵当権に基づく妨害排除請求

1.〇抵当権に基づく妨害排除請求は認められるかの論点

→認められる

2.もっとも抵当権の効力が認められるか

(1)「付加して一体となっている物」の範囲

 〇規範→経済的一体性も含む

  本件…甲建物は音楽スタジオで音響設備を必要とするので乙は甲建物と経済的に一体になっているので、「付加して一体となっている物」に含まれる。

(2)すでに搬出されているが?

 〇搬出されたものに抵当権の対抗力が及ぶかの論点

 →及ばない

3.AがDに対し抵当権に基づく妨害排除請求は認められない。

 

第2.BのDにたいする所有権に基づく返還請求権をAが代位行使できないか

債権者代位の要件

保全債権…抵当目的物を適切に維持保全するよう求める権利

無資力

代位する権利が一身専属権でない  

{本問は抵当権の設定を受けている者と金銭債務を負う者が違うのですが、そこは良く分からなかったので誤魔化しました…笑}

※{弁済期到来していないが、所有権に基づく物権的請求は保存行為にあたるので認められる。と試験中にかけたかは覚えていない}

まだBは行使していない

よって債権者代位OK

 

問2

1.売買契約に基づいて乙が移転しているので妨害排除請求はできない

2.価額1000万円の価値の乙を500万円で売却 詐害行為取消権

  被保全債権が金銭債権、無資力、身分行為でない 詐害行為より前に債権取得

  詐害意思  受益者悪意

 →詐害行為取消権

 

第2問

問1 BC間売買は他人物売買 よって売り主のBに売り主としての債権債務が帰属する

   追認の性質…116条準用

   ※追認によってBに帰属が変動{自信ないです…}

問2 Cは他人物売買契約に基づく債務の不履行責任を追及すべきである

  債務不履行と帰責性を簡単に認定

  〇416条の解釈の論点

→通常損害として、転売利益1200万

原状回復義務として支払った売買代金600万円

これに対しBは何か請求できるか

Bは受け取っていない売買代金の残り400万円の支払いを請求することは出来ない

※もっともこれでは損害が大きくないか…と思えるが、Bが無断に登記を移転させるなどしたためやむをえない{「BはCに対して」が分からず、苦し紛れに書いた}

 

感想 

第1問

非常に複合的な問題で、良問でありかつ難しいと思います。各論点をきちっと理解するのはもちろんのこと、それを使いこなさないといけないので、現場思考力もいる問題だったと思います。解き甲斐がありますけどね。

予備試験出題予想で挙げられていた債権者代位ですが、実際予備試験でも京大ローでも出題されました。予想されていたためある程度はやっていたつもりでしたが、改正法で条文が変わった部分も問われていたので結局現場思考になっていました。勉強不足ですね。反省しています。

問2については、余談ですがBのEに対する得た売買代金債権をAは物上代位することができるんですね。答案には書いていないですが気づいたことです。

第2問

問1については、少し前に判例集をパラパラとみていた時たまたま発見した判例が出題されました。それまでは知らなかったのでラッキーでしたね。問2はどの程度書くべきことが書けていたのか分かりません。抜けがあればぜひご指摘頂きたいです。

 

 

民事訴訟

Aの陳述は訴訟法上、消費貸借契約の自白というYの行為を追認しないとともに、送達の受領などその他の行為については追認するという意味を持つ。

Yの第一回口頭弁論期日における発言は、自己に不利益な相手方の主張する事実を認める旨の陳述であり自白(179)にあたる。よって不要証効が生じる。しかしながら、Aは成年後見開始決定を送達前に受けていた。このことは後見開始決定の正本と確定証明書によって証明される。(228Ⅱ)それゆえYには訴訟能力がなかったことになる(31条)。

よって、Yの送達受領及び第一回口頭弁論期日における自白は追認しない限り効力有しない(34Ⅱ)。送達受領は追認あったので効力さかのぼって有する。自白は追認しなかったので効力有さず。

 

 感想

2枚分くらい書いたでしょうか。今書いた再現の感じだととてもじゃないですが2枚も行きそうにありません…。いったい何を書いたんだ自分…

ロー入試は時々「そんなに書くことなくない?」という問題が出ることがあります。このような場合は、とりあえず趣旨と定義を書きましょう。多くの人が書く可能性があるのでここで後れを取られないようにしましょう。そして、2枚目の3分の2くらいまでは埋めましょう。(ほかの大学で、試験時間がもっと短いものなら2枚目の3分の1くらいまででも問題ないかと思います。)どうやって埋めるかというと、私の場合は、様々な場合を考えたうえで場合分けをするなどをして、あとは、原則を意識しとにかく丁寧に、法律用語を指摘しました。(上記の自白や文書の部分など)

 

 

明日は雪が降るらしいです。ほんとかな?昔は雪が降るのも嬉しかったんだけど、今は滑るし寒いしあんまり嬉しくない。笑

次回は2日目の刑事系科目の再現をアップします。

 

当メディアはAmazonその他複数企業よりアフィリエイトによる適格販売により収入を得ています。