令和2年度予備試験論文式試験 Ⅱ各科目の結果と反省
こんにちは。本日予備試験の論文式試験の開示結果を受け取りました。予想評価と一致しない部分も多かったので、改めて分析するため、各科目の結果と反省については前の記事とは別で、投稿することにしました。
ⅰ開示結果一覧(カッコ内は予想)
憲法 A (B~C)
行政法 E (D)
民法 B (B~C)
商法 D (C~D)
民訴 D (E~F)
刑法 C (B)
刑訴 C (D~F)
般教 A (Cまで)
実務 E (民実C、刑実B~C)
総合 220点台
順位 500番台
※予想よりよかったものはピンク、予想より悪かったものは青、まあ予想通りのものは緑にしてみました。見にくかったら申し訳ないです。
感想・・・実務(涙) 以上。
いや、民訴、商法も実力足らず。総じてあとちょっと足りなかった、ということですね。来年何が何でも受かってやる!という気持ちになりました。
評価については、ええこの論点…という科目(刑訴)や解きにくかったかなーという科目(民訴)はやっぱり周りの出来も良くなかったようですね。予想より高い評価が来ています。
そして、難易度が通常通りだった科目(憲法、民法、刑法)については、それなりに予想通りですね。刑法については、本当にちょっと外すと下がるんですかね。抜け漏れない勉強が必要ですね。
あくまで主観的意見ですが、今年の合否の分かれ目は①商法②民訴③実務④憲民刑および行政問2でどれだけアドバンテージとれるか、のうち2つ3つ押さえられたかどうか、みたいな感じかなぁと思います。
改めて振り返ると、別に今年が鬼ムズだったわけでもなかったなぁ。成績表がABCばっかりの人がいるのも納得できる。
ⅱ各科目の感想と反省
※以前、前回の記事に記載していた部分は黒字で、今回開示が来て振り返った部分は赤字で記載しています。
憲法 予想…B~C 実際 A
明白性の原理、過度に広汎ゆえに違憲を1ページ強書いたのがまずかったと思っています。どれくらいまずかったのかは開示を見れば分かるので楽しみです(震え)。また、予備校の先生の解説によると制約の有無についても議論の余地があったんですね。これを書いている受験生の数によっては評価は下がったかもしれないです。
明白性の原理等については、問題ないどころかむしろいいことを書けたのでしょうか。高い評価を頂けました。どちらにしろ明白性と過度に広汎は理解しなおしたいです。あと、自信のない付け足しは書かんでよい。
余談ですが、本番焦っていたのか、まさかの目的の分析を飛ばしてしまったんですね。手段を数行書いた後に気づいたので、全部書いた後残った行に目的について論じ、それを説明や矢印を使って本来書くべきだったところに差し込みました。そのため体裁もあまりよくなかったですが、成績に影響しませんでした。万が一このような書き飛ばしミスをしてしまっても、きちんと人が見てわかるように訂正すれば評価に影響しないということが分かりました。
行政法 予想…D 実際 E
設問1は付款だと勘違いしていたのでアウトです。0点でしょうね。
設問2については、良く書けた…はずだったのですが、法律の根拠がないのではとか、公権力が一方的に行ったといえるのかなど書いていないので、大して評価は高くなさそう。普通ですね。結果Dくらい?あぁ泣ける。
少し下がってますね。。設問1ゼロ、設問2も少し書き負けていたから、設問2のみでもB~Cくらいの出来だったのかも。行政契約、分かった人結構いたんかなぁ。。
刑法 予想…B 実際 C
丁寧に検討できたと思います。問題文の事情もかなり拾いました。ただ、過失致死を書き洩らしたのと、傷害行為の1つ目と2つ目を分けた理由を書いていません。受験生の出来は良さそうなのでやや評価が下がったかも。
周りの出来が良かったので差がついたのか。あと、罪数も怪しいんですよね。
刑訴 予想D~F 実際 C
そもそも一事不再理効の問題を解いたことなく、そのうえ判例もうる覚え。規範も断片的・あやふやな知識をつなぎ合わせたので文章自体も良くなかったと思います。そもそも分かっていないから文章もあやふやで何を言っているか自分でも良く分からない。受験生の出来によってはFではないかと思います泣。
これは結構意外。問題集によっては例題が載っていたみたいだし。分からなかったから規範以後の文章は自分でも何かいてるか分からなかったし。おそらく、原則論や条文の適示などをすごく丁寧に書いたので、規範しか書けなかった組の中では上位になったのかな、と推測しています。
民法 予想B~C 実際B
これはある程度できた…はずですが、現場思考が多かったですね。あと、問1の結論をAに請求できない、としたんですよね。無権代理人責任追及できるんだから意識なかったうちに契約結ばされてしまったAに請求しなくても…という感じで。これが結論の妥当性としてどうなのか、ここで評価が下がる可能性が大です。
予想通りですね。Aでなかったのは問1の結論の妥当性なのか、それとも債権者代位や詐害行為取消の要件分析にミスがあったのか、それ以外なのか。どっちなんだろう。
商法 予想C~D 実際D
子会社が出た時点でやっば…となりました。子会社関係は山あてにも載っていたのに、出ないっしょ、と甘く見ていたことを深く反省しています。問1について、結局どれくらい解けたのか分からないんですよね、解答に書いていたことはテーマ別ではだいたい思いついたのですが、それをちゃんと要件効果に照らし構成できたのか、要るものを要らないと思ったりしていないかは、分かりません。問2は、確かに自己株式ですね。思いつきませんでした。でも467は気づいたんです!!!ちょっとは加点して?おそらく加点になったとしてもちょっとですね。出題者の意図から外れてるので。
一応847の3の指摘は出来たんですよね。だからC…と期待していました。D評価ということは、まずBの乙社に対する責任がありそれを847の3によってAが責任追及できる、という論理が分かっていないことが見え見えだったことで低く評価されたのかなと思います。あるいは、自己株式を書けていた人が多かったのかも。それか、問2で株式交換ではないとか362条とか的外れなことをグダグダ書いたのが良くなかったか。総じてダメダメですね。
民訴 予想E~F 実際D
これは不合格要因最大戦犯の一つ。テーマごとの勉強に偏った結果、問題文から論点を引き出す練習を直前に詰めていなかった。そのため何を書くべきか全然ピンとこなかったです。結局、財産的損害と精神的損害が…などと書いてしまいました。完全ピント外れ。問2はそれなりのことを書きましたが、問1を大きく外したので、それと関連している問2も必然的に減点をくらったでしょう。つら。
これは本当に意外。出ている論点自体はそんなに難しいものではなかったし、私だけができなかったのだと思っていました。F覚悟でした。
もう少し旧司問題の分析を積んでいれば、それこそ先にロー入試の問題を解くなどしていれば、Bくらい取れた気がする。そしたら受かってたかな。仮定の話をしても仕方ないですが。
民実 予想…C 実際 実務合わせてE
これも最大の敗因では…と思っていたのですが、そこまで悪くはなさそうです。ただ、問3については、時効の更新も信義則上時効援用権がないことも気づいたんですが、この2つの関係をはき違え、頭の中がごっちゃに… それで良く分からなくなりました。焦っていたのかもしれませんね。あるいは事案把握能力が弱いか。すごく時間を取られた上に、間違ったことを書いたと思います。
あとは、問1で抵当権をいつもの流れで所有権と書いた疑惑があるんですよね。覚えてないから分からないですが。これがめちゃくちゃ怖いです。
明らかに実務が敗因ですね。実務Eは納得いかない…。せめて D…。うーん、ミスってたんですかね?問4みたいな問題はかなりやりこんでるんです。要件事実も一応かけたし。文言ミスですかね…。ミスをなくす以前に覚えるのに精いっぱいだったので結局、勉強不足ですね。うーんにしてもE?えーそんなみんな出来てるの?
刑実 予想…B~C 実際 実務合わせてE
問3の証拠排除決定の問題の趣旨が良く分からなかったです。伝聞例外にあたるかどうか、と聞かれたらあっさり答えられたのですが…悲しいです。それと、上述のとおり、民実問3で時間を取られた結果時間が無くなり、あと10秒くらいしかない中、勾留執行停止の条文番号わかんない…ええ60くらいか?と思い絶対ないはずの60条(これは勾留ですね。その時も分かってはいたんです、分かってはいたんですけどとっさに手がそう動いてしまった…)と書いたこと、ずっと悔やんでいます。こんなことなら書かなきゃよかった。。
実際問われている内容自体は超基本だったので、おそらく多くの方は問われている内容が理解できたのでしょう。そこで差が付いたんだと思います。アーーー
悔やまれるところも多いですが、実力通りだったのかなーという感じです。
最後までお読みいただきありがとうございました。改めて読み返すと感情的で我ながら情けないですが、素直な気持ちを残しておくことも、喉元過ぎれば熱さを忘れるにならないようにするために良い気がするので残しておくことにします。
それではまた!